「いま何をしたいか、何が望みか」とよく聞かれますが、別に望みというようなものはありません。だがしいて言えば、「いのち」でしょうか。もっと生きたいことは生きたい。- 熊谷守一がこう語ったのは91歳のときです。
1880年岐阜県に生まれた熊谷守一(くまがい・もりかず)は、その後97歳まで作品を描き続け、1977年にこの世を去りました。この画家は、身の回りにあるあたりまえのものを厳しく、また、いとおしむような優しいまなざしで観察しながら日々を送りました。
見つめ続けることから創り出された単純かつ絶対的な「かたち」と、持って生まれたまなざしが決定する「いろ」。このふたつを駆使し、守一は折々の風景や花や小さな生き物たちを描いたのです。こうして生まれた熊谷守一の世界は、今日もなお、みずみずしい生命のよろこびを私たちに伝えます。
この展覧会では、熊谷守一の没後30年を記念し、初期から晩年にいたる124点の油彩画に、日本画33点、書16点をあわせてご紹介いたします。
会期
2008.2.2 [土] - 3.23 [日]
休館日
月曜日(ただし、2月11日(月・祝)は開館)
開館時間
10:00~17:30 (入場は閉館の30分前まで)
観覧料
一般800円(640円)、大高生640円(520円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下と65歳以上、障害者手帳をお持ちの方(付き添い1名を含む)はいずれも無料です。展覧会入場時に確認いたしますので
・65歳以上の方は、年齢を確認できるもの(運転免許証、健康保険証等)をご持参ください。
・障害者手帳をお持ちの方は、手帳をご持参ください。
主催
埼玉県立近代美術館、熊谷守一展実行委員会
特別協力
愛知県美術館(木村定三コレクション)
助成
財団法人地域創造(平成19年度公立美術館巡回展支援事業)
協力
トヨタ自動車株式会社、JR東日本大宮支社